障害者グループホーム(GH)運営大手の「恵」(本社・東京)が食材費の過大徴収など組織的な不正を繰り返していた問題を巡り、同社が全国で運営する全ての事業所を福祉事業会社「ビオネスト」(本社・神戸市)に一括譲渡する方針を固めた。関係者への取材で分かった。

 関係者によると、譲渡するのは全国約100カ所のGHのほか、短期入所や生活介護、放課後デイサービスなど、恵が運営する全ての事業所。利用者や職員は、希望すればこれまでと同じ条件でビオネストに移れるという。

 ビオネストのホームページによると、同社は2008年設立。GHやデイサービスなど、全国で244事業所を展開しているという。

 恵を巡っては、組織的な不正があったとして、愛知県や名古屋市が恵のGH5カ所の事業者指定を取り消し、厚生労働省も「連座制」を適用し、12都県に約100あるGHすべてで順次運営ができなくなることになった。同社は年内にも一括で事業譲渡する意向を示していた。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。