厚労省の担当者(手前)に現行の保険証廃止撤回を求める歯科医師ら=国会内で
◆カードリーダーの操作説明「スタッフに負担」
集会で、厚労省の担当者は「まだまだマイナ保険証の利用自体に懸念を抱いている人も一定数いる。引き続きカードの安全性や利用に向けた周知を行うとともに、資格確認書の活用も含めて丁寧に周知していきたい」と答えた。 政府が保険証廃止の理由の一つに挙げている不正防止に関して、担当者は「不正の数を把握することは難しい」とした。 歯科医師で三重県保険医協会の鵜飼伸副会長は、「マイナ保険証のカードリーダーの操作説明などでスタッフに余計な負担がかかっている」と話した。 集会には、全国の開業医らで構成する「全国保険医団体連合会(保団連)」や、全国労働組合総連合(全労連)などでつくる「マイナンバー制度反対連絡会」が参加した。◆「仕組み複雑、障害者置き去りに」
この日は、東京都千代田区の日比谷野外音楽堂でも、現行の保険証廃止反対を訴える集会が開かれた。医療関係者や障害者団体のメンバーが参加した。集会で現行の保険証廃止反対を訴える参加者ら=東京都千代田区で
「障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会」の家平悟事務局長は、「マイナ保険証などを使った保険資格確認の方法が8種類にも及ぶという。ほとんどの国民が理解できない複雑な仕組みを作ることは、意思疎通が困難な障害者を置き去りにするもの。少なくとも保険証は残すべきだ」と訴えた。 集会後、参加者は東京・銀座をパレードした。(小寺香菜子、長久保宏美) ◇ 東京新聞ではマイナ保険証に関する情報やご意見を募集しています。メールはtdigital@chunichi.co.jp、郵便は〒100-8505(住所不要)東京新聞デジタル編集部「マイナ保険証取材班」へ。
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