横浜市青葉区の強盗殺人事件で、神奈川県警は2日、東京都足立区関原2丁目、木本未穂容疑者(30)を強盗殺人容疑で逮捕し、3日に発表した。職業は調査中という。

 捜査関係者によると、木本容疑者は、匿名性の高いアプリで指示を受けて東京都内の公園のトイレ内で被害品の現金を回収したとみられるという。「犯罪で得たお金を回収した。一緒に強盗をしたことは否定する」などと容疑を一部否認している。

 逮捕容疑は数人と共謀し、10月15日ごろ、後藤寛治(ひろはる)さん(75)宅に侵入し、後藤さんを暴行して死亡させ、現金約20万円を奪ったというもの。捜査関係者によると、この事件で同19日に強盗殺人容疑で逮捕された宝田真月(まづき)容疑者(22)は事件後、車を運転して新横浜駅付近でほかの実行役2人を降ろし、奪った約20万円から報酬として数万円を抜き取り、残りの現金を都内の公園のトイレ内に運んだとみられるという。防犯カメラの捜査などから、現金の回収役として木本容疑者が浮上した。

 県警は住宅に押し入った実行役は3人とみており、宝田容疑者のほか、千葉県市川市の事件で千葉県警に逮捕された藤井柊(しゅう)容疑者(26)=監禁容疑で逮捕=と、久保田陸斗容疑者(21)=強盗致傷などの容疑で逮捕=が関わったとみている。指示役など他に関与した人物についても行方を追っている。

 木本容疑者の自宅周辺の住民らによると、木本容疑者は夫と幼い子どもらと暮らしていたとみられるという。60代女性は「付き合いはあまりなかった。最近は強盗が多く、近所で気をつけようねと情報共有をしていた。まさか近くに容疑者がいるなんて」と話した。(稲葉有紗)

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