福島第一原発2号機では事故で溶け落ちた核燃料と周囲の構造物が混ざり合った核燃料デブリの試験的な取り出し作業がことし9月から行われています。
細いパイプ状の装置を格納容器の内部に入れ、底にある核燃料デブリをつかんで回収する計画で、10月30日には大きさが5ミリほど、重さ数グラムとみられるデブリをつかみました。
東京電力によりますと、2日午前10時前、デブリをつかんだ状態のまま装置を格納容器の外に引き出したということです。
核燃料デブリが格納容器の外まで出されるのは13年前の原発事故の後、初めてです。
デブリは装置を収納する箱の中に収められた状態で、週明けに放射線量を測定し、一定の値を下回っていることが確認できれば、運搬用の容器に収納して取り出しが完了することになります。
福島第一原発の1号機から3号機の格納容器の内部にはあわせておよそ880トンの核燃料デブリがあると推定されていて、その取り出しは「廃炉最大の難関」とされています。
東京電力は今後、取り出したデブリを分析して得られるデータを、本格的な取り出し工法の検討に生かしたいとしています。
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