「モペット」は、電動モーターやエンジンで自走するペダル付きの二輪車です。
運転するには原付きバイクなどと同様、免許が必要ですが、ペダルが付いているため自転車と勘違いされやすく、事故や違反が相次いでいます。
1日施行された改正道路交通法では、電動などで自走するモードでも、ペダルをこがなくてはならないモードでも、モペットは、原付きバイクなどと同じ扱いにすることが明文化されました。
新たな法律の施行に合わせ、新宿区役所前の交差点では、警察官が重点的な取締りを行うとともに、法律の内容の周知をしていました。
およそ1時間半の取締りでは、無免許運転や、歩道での走行、ヘルメット非着用などの違反で8人が摘発されたということです。
警視庁によりますと、ことし1月から9月までに「モペット」が関係する都内での人身事故は25件で、去年1年間の24件をすでに上回っています。
警視庁交通執行課の丸山佳高管理官は「モペットは自転車ではなく車両です。無免許などの悪質な運転は取締りを強化していくので、ルールを守った安全運転をしてほしい」と話していました。
「モペット」法律上 原付きバイクやオートバイに該当
「モペット」などと呼ばれる「ペダル付き原動機付き自転車」は電動モーターやエンジンで走行できる二輪車で、法律上、原付きバイクやオートバイに該当します。
ペダルが付いているために自転車と勘違いされやすいですが、ペダルをこいで運転するモードに切り替えたとしても自転車と同じ扱いにはならず、原付きバイクやオートバイの交通ルールを守らなくてはいけません。
このため公道を走る際には運転免許証が必要になるほか、ナンバープレートを取り付けて表示することやヘルメットを着用することも義務づけられています。
また歩道を走ることはできません。
警察庁によりますと、「モペット」による人身事故はおととしは27件、去年は57件、そして、ことしは8月までに47件発生し、増加傾向にあるということです。
一方、ことし8月までの検挙件数は1356件で、このうち、ナンバープレートに関する違反が451件と最も多く、次いで、無免許が253件、ヘルメットを着用していない違反が246件だったということです。
警察庁は、改めて交通ルールの順守の徹底を呼びかけています。
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