東京 千代田区はふるさと納税を利用して住民税の控除を受ける人が増え、令和6年度には区民税の1割にあたるおよそ20億円が流出しています。
区はこれまでふるさと納税について「都市部の税収が流出するだけの制度になっている」として特別区長会を通じて国に見直しを求め、返礼品を提供してきませんでした。
しかし、増加傾向が続く住民税の流出を見過ごせないとして、10月から返礼品の提供を始めました。
千代田区は、通勤や通学などにより日中の人口がおよそ85万人となることから、区内のレストランやホテルで使えるデジタル商品券や、区の歴史や文化を感じられる体験メニューや食品などを返礼品としています。
千代田区は「税収を少しでも挽回するため都市型のふるさと納税の可能性に挑戦したい」とする一方で、制度については引き続き、国に見直しを求めていくとしています。
総務省によりますと、ふるさと納税の制度に参加している全国およそ1800の自治体のうち、10月以降、返礼品を提供しないとしているのは14の自治体です。
東京の区・市の住民税流出額
総務省がまとめた、東京の23区と市の今年度の住民税の流出額です。
▽千代田区 19億7953万円 ▽中央区 38億874万円 ▽港区 81億8582万円 ▽新宿区 41億2713万円 ▽文京区 39億2195万円 ▽台東区 19億3144万円 ▽墨田区 21億7800万円 ▽江東区 54億159万円 ▽品川区 50億9479万円 ▽目黒区 42億6577万円 ▽大田区 56億3057万円 ▽世田谷区 110億2832万円 ▽渋谷区 49億2130万円 ▽中野区 26億9874万円 ▽杉並区 53億2945万円 ▽豊島区 26億7244万円 ▽北区 23億4333万円 ▽荒川区 14億1661万円 ▽板橋区 31億8981万円 ▽練馬区 49億8705万円 ▽足立区 28億2415万円 ▽葛飾区 20億6124万円 ▽江戸川区 33億1694万円
▽八王子市 20億7684万円 ▽立川市 8億6327万円 ▽武蔵野市 15億9933万円 ▽三鷹市 14億4254万円 ▽青梅市 2億9487万円 ▽府中市 13億639万円 ▽昭島市 3億9076万円 ▽調布市 15億8459万円 ▽町田市 20億1814万円 ▽小金井市 8億8362万円 ▽小平市 9億6389万円 ▽日野市 8億4623万円 ▽東村山市 5億3302万円 ▽国分寺市 9億4548万円 ▽国立市 5億5263万円 ▽福生市 1億4167万円 ▽狛江市 4億6478万円 ▽東大和市 2億7229万円 ▽清瀬市 2億6230万円 ▽東久留米市 4億2118万円 ▽武蔵村山市 1億4796万円 ▽多摩市 6億4753万円 ▽稲城市 5億3378万円 ▽羽村市 1億5128万円 ▽あきる野市 1億8253万円 ▽西東京市 11億368万円
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