宇宙の磁場情報が記録されているとみられる(矢印)鉄ナノ粒子の内部(北海道大のプレスリリースから)

 日本の小型探査機「はやぶさ2」が小惑星りゅうぐうから採取した砂の中から、初期太陽系の磁場情報を記録した可能性がある鉱物が見つかったことが分かった。太陽系の形成過程を解明する手掛かりとなる可能性がある。北海道大などの研究グループが30日までに英科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」電子版に発表した。  磁場を観察できる電子顕微鏡で調べ、マグネタイト(磁鉄鉱)が磁石としての性質を失ったものと、多量の鉄ナノ粒子(ナノは10億分の1)から構成される鉱物があることが判明した。  また非常に小さな宇宙のちりが秒速5キロ以上の速さで天体に衝突すると、この鉱物が形成されることも分かった。  これまでの調査で、砂試料からマグネタイトが見つかり、りゅうぐうの誕生前から存在していたことが分かっていた。マグネタイトと、今回発見された鉱物に含まれる鉄ナノ粒子に残されている時期の異なった磁場情報を調べることで、惑星が誕生したタイミングなどが分かる可能性があるとしている。


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