所沢市は30日、ふるさと納税の返礼品を8年ぶりに復活させると発表した。返礼品のある寄付は11月1日から6つのポータルサイトで申し込める。

◆他自治体への流出が3億円超…「西武園ゆうえんち」で勝負

8年ぶりに復活した所沢市の返礼品をPRする職員ら

 所沢市は2015、16年度に返礼品を実施し、それぞれ約3800万円と3700万円の寄付を集めたが、全国の自治体による過度な返礼品競争が社会問題化。当時の藤本正人市長が「地方を支えようという当初の目的から外れている。終わりなき競争から降りるべきだ」と2017年度から返礼品を中止していた。  だが、ふるさと納税の活用を公約に掲げた小野塚勝俊市長が昨年10月に就任。総務省が過度な競争を抑制するための審査などを打ち出し、他自治体への寄付で市から流出した税金が2023年度で約3億3000万円に上ることなどから、返礼品の復活を決めた。市によると、返礼品を一度中止してから再開した自治体の例は他に見当たらないという。  返礼品は西武園ゆうえんちの1日レジャー切符や、耳の型を取る高級イヤホンメーカーのクーポン券、高級天体望遠鏡など。当初は117点で再開する。(中里宏) 

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