◆「理論的にきちんとした判決を書こうとしていると感じた」と原告側弁護士
谷口園恵裁判長(61)は1989年に任官し、東京や福岡、神戸などで裁判官を務めた。法務省民事局参事官、最高裁調査官、横浜地・家裁川崎支部長、和歌山地・家裁所長を経て、昨年4月から東京高裁部総括判事を務めている。 同性婚訴訟では昨年6月の控訴審第1回口頭弁論で、原告側に対し、あるべき立法内容や国会が法律を作らなければならない根拠を明確にするよう促した。原告側の弁護士は「理論的にきちんとした判決を書こうとしていると感じた。原告の意見陳述を拒まず、尊重して聞いてくれ、熱意を感じた」と振り返る。 同じく東京高裁裁判長として担当したウガンダ国籍の男性が難民認定を求めた訴訟では、昨年12月、請求を棄却した一審判決を取り消し、国に認定を命じた。東京高裁の谷口園恵裁判長
労働条件が劣悪なのは国が適切な規制をしなかったためと、訪問介護ヘルパーが国を訴えた訴訟では、今年2月の判決で、違法性は認めなかったものの「賃金水準改善と人材確保が長年の政策課題とされながら解決されていない」と問題を指摘した。(加藤益丈) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。