1992年、飯塚市で小学1年生の女の子2人が登校途中に連れ去られ、遺体で見つかったいわゆる「飯塚事件」では、殺人などの罪に問われた久間三千年元死刑囚(執行時70)の死刑が2006年に確定し、その2年後に執行されました。

元死刑囚は一貫して無罪を主張し、家族が行った2回目の再審請求について、福岡地方裁判所はことし6月、再審を認めない決定を出し、弁護団が即時抗告しています。

28日、福岡高等裁判所で検察と弁護団、それに裁判所による1回目の3者協議が開かれ、終了後に弁護団が福岡市内で会見を開きました。

この中で弁護団は、裁判所が検察に対し、事件に関わる証拠のリストを開示するよう勧告したことを明らかにしました。

また、弁護団が、事件当日に被害者を目撃したとされる女性が「目撃したのは事件当日ではなかった」と当時の調書の内容をみずから否定した証言などを新たな証拠として提出したことをめぐり、裁判所は、初期の捜査資料についても開示するよう検察に勧告したということです。

証拠のリストについては、これまでに福岡地方裁判所も開示するよう勧告しましたが、検察は応じておらず、会見で弁護団の岩田務弁護士は「われわれが目指す証拠の開示に向けて大きく踏み出した」と述べました。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。