総務省は28日、27日投開票の衆院選と同時に実施した最高裁裁判官の国民審査の結果を発表した。2021年の衆院選後に任命された6人が対象で、全員が信任された。約5572万の投票があり、投票率は53.64%で前回より2.05ポイント低かった。
罷免を求める投票(×印)の割合が最も高かったのは、最高裁長官の今崎幸彦氏の11.46%だった。そのほか尾島明氏、宮川美津子氏、石兼公博氏も10%台となった。
不信任の割合が1割を超える裁判官が出たのは00年の審査以来。21年の前回審査では最も高い裁判官で7.82%だった。
国民審査は憲法79条で規定され、各裁判官が職責にふさわしいかを有権者が判断する。有効投票の過半数が「×」の裁判官は罷免されるが、罷免された例はない。22年の最高裁判決を受け、今回からは海外に住む邦人の投票も可能になった。
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