真壁石が使われている迎賓館赤坂離宮=東京都港区で
明治以降、地質調査が進むと良質な石材としての価値が認められるようになり、鉄道網の整備に伴って東京方面へ石材が運ばれるようになりました。国宝の迎賓館赤坂離宮や日本銀行、法務省旧本館(中央合同庁舎6号館赤れんが棟)、最高裁判所などの石造建築物のほか、東京駅前の敷石、国指定重要文化財の日本橋などに使われています。日本橋には、真壁石や稲田石が用いられている=東京都中央区で(いずれもつくば市提供)
認定の申請作業を担ったつくば市ジオパーク室の杉原薫専門員は「この地域の足元をつくっている花崗岩が、世界に誇れる石だということをアピールし、ジオパークの知名度向上や環境の保全を図っていきたい。地域の石材産業では後継者不足などの課題がある。受け継がれてきた石材加工の技術継承にもつなげていければ」と話しています。 IUGSは、ヘリテージストーンとは別に、世界の「地質遺産100選」を選定しました。2022年に続き2回目で、日本からは雲仙・普賢岳の平成新山溶岩ドーム(長崎県)と、喜界島(鹿児島県)が新たに採択されました。前回は、阪神大震災を引き起こした野島断層(兵庫県)と、「玄武岩」の名前の由来になった玄武洞(兵庫県)が選ばれています。 (榊原智康)
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