国土交通省は25日、福島空港で全日空の整備担当者が機体のタイヤの空気圧が下がっているのに規定に違反して交換せず、社内への報告も怠っていたとして、同社を厳重注意し、再発防止策を報告するよう求めた。
国交省と全日空によると、9月7日の福島発大阪(伊丹)行き全日空1698便ボンバルディアDHC8―400型の出発前整備で、担当者が右主脚にある二つのタイヤのうち一つの空気が抜けて圧が基準を下回っているのを確認した。全日空の規定では交換が必要だったが予備のタイヤがなく、担当者は加圧して同機を出発させた。
福島から連絡を受けた大阪の整備担当者が到着後にタイヤを交換したが、両方の担当者とも相手が報告していると考えたため、社内の手続きに基づいた報告をしなかった。全日空が把握したのは10月8日、国交省に報告したのは10日だった。
乗客68人と乗員4人が乗っていた。全日空は空気圧が低い状態でも直ちに安全に影響はなかったとした上で「運航を止めてタイヤを取り寄せるべきだった。深くおわび申し上げる」としている。
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