第三者委員会の調査報告書によりますと、道立高校に通う男子生徒は、1年生だったおととし6月からおよそ半年にわたって、学校や寮の部屋などで複数の3年生の男子生徒から、殴る蹴るなどの暴行や、性器を触られるといった性暴力を日常的に受けていたということです。
学校のトイレで逆さづりにされ、落下して頭にけがをしたこともあり、心理的、物理的に大きな影響を与えるなど、いじめの「重大事態」にあたるとしています。
また、教員や寮の責任者は、以前から加害行為を見聞きしていたのに、いじめという認識に欠けていて、学校として対応を始めたのはこの年の12月中旬に生徒の保護者が被害を申し立ててからだったとしています。
報告書では、学校の対応について、いじめとしての認知が遅れたことが最大の問題点だと指摘したうえで、いじめ基本方針の周知徹底や、早期発見のためのアンケートを工夫するなどの再発防止策を提言しています。
第三者委員会の新川貴紀部会長は「教員や寮の責任者などが気付かなかったことは問題だと捉えていて、改善されるべきだと考えています」と話していました。
北海道教育委員会の齊藤順二 生徒指導・学校安全担当局長は「提言をしっかりと受け止め、子どもたちの命と心を守る取り組みを徹底してまいりたい」と話していました。
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