羽田空港で24日、着陸に失敗した航空機が炎上し多数の負傷者が出たとの想定で大規模訓練が実施された。空港関係者や警察、消防など96機関、約千人が参加。今年1月2日に起きた日航機と海上保安庁機の衝突事故で浮上した初動対応の課題を踏まえ、消火や救助、避難誘導の手順を確認した。  訓練では実物のボーイング737を使用。182人を乗せた機体が着陸時に車輪を破損し、滑走路を外れて火災が起きた状況を想定した。空港配備の消防車が駆け付けた後、応援に来た東京消防庁の消防車や救急車を現場に誘導し、消火活動を展開した。  現場付近にテントで救護所を設置。医師らがけがの程度で優先順位を決めるトリアージをして治療に当たり、救急車やヘリで負傷者を搬送した。  1月の事故では、海保機の5人が死亡、日航機は炎上したが乗客乗員は全員脱出した。事故後、緊急車両の誘導や現場指揮所での役割分担、情報共有に課題があると指摘され、国土交通省は当時の対応を検証。事故の初動対応を強化するため、空港の業務要領を改正した。


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