当時の断層の動きを解析

2004年10月23日に起きた新潟県中越地震は、地震の規模がマグニチュード6.8に達し、現在の長岡市川口地区では震度7の非常に激しい揺れを観測しました。

この地震について筑波大学の八木勇治教授は、2020年に開発した技術を用いて当時の断層の動きを解析しました。

その結果、2つの断層が連動した可能性があることが分かりました。

「ハ」の字のような割れ方

八木教授によりますと、最初に西側の断層がずれ動いたあと、地震から4秒以降は東側の断層で破壊が進んだとみられ、断面を見るとカタカナの「ハ」の字のような割れ方だったということです。

2つの断層は傾斜の向きが異なるものの、いずれも片方の岩盤がもう片方にのし上がる「逆断層」と呼ばれるタイプで、「逆断層」の連動は元日の能登半島地震でも起きたとみられていますが連動する条件など詳しいメカニズムは分かっていません。

一方、中越地方ではその後も活発な地震活動が続きましたが、このうち4日後のマグニチュード6.1の地震について、八木教授は東側の断層の割れ残った部分で起きたとみています。

筑波大学 八木勇治教授
断層が連動するかどうかでシナリオは全く異なるが、現状ではデータに基づく評価ができていない。過去の地震を調べることで断層が連動する確率を客観的に評価することが極めて重要だ。

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