おととし4月、知床半島の沖合で観光船「KAZU 1」が沈没した事故では、週末の休みを利用して観光で訪れ、乗船していた松戸市の※ヌデ島優さん(当時34歳)が犠牲になりました。

ヌデ島さんの両親によりますと、ことし夏ごろにボランティアの捜索で海岸に打ち上げられたヌデ島さんのデジタルカメラが見つかりました。

両親が専門の会社にカメラに保存されたデータの確認を依頼したところ、今月上旬までにおよそ700の画像データを取り出すことに成功したということです。

画像はおととし3月下旬から事故当日の4月23日までに撮影されていて、多くが知床の自然を写したものですが、観光船が出航する前の運航会社の事務所や、乗船中に撮影された海や岸壁なども写っていたということです。

両親は、このうち8つの画像を弁護士を通じて23日に公表するとともに「息子のデジカメが見つかったことは本当に奇跡であり、息子が思い出の写真をどうしても私たち家族に見せたかったのではないかと感じています。その強い想いが、今回の奇跡を起こしてくれたように思えてなりません。息子が最後に目にした景色を私達も見ることができ、感慨ひとしおでした。ですが、息子はきっとデジカメを持って家に帰り、私達に写真を見せながら楽しかった旅の思い出を話したかっただろうと思うと、その無念さに胸が締めつけられ悲しみを新たにしました」とするコメントを出しました。

※ヌデは「木偏」に「勝」、「勝」の上の点が「八」

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