太平洋戦争中の学徒出陣では、戦況の悪化によって10万人に上るとされる学生たちが召集され、1943年10月21日に、今の国立競技場がある東京の明治神宮外苑競技場で壮行会が行われました。

壮行会から81年となる21日、国立競技場の敷地内に設置された学徒出陣を伝える碑の前で追悼式が開かれ、参列した遺族や関係者などが黙とうをささげたあと、1人ずつ花を手向け、学業の志半ばで命を落とした若者たちを悼みました。

追悼式は、元学徒や大学の卒業生が中心となって毎年開かれてきましたが、3年前から参列する元学徒の姿は見られなくなり、当時を語ることができる人が少なくなる中で、学徒出陣の記憶と教訓をどう伝え継いでいくかが課題となっています。

父親が元学徒の玉川博己さんは「日本が戦争をしていたことを知らない人たちも増える中で、戦争によって多くの市民が亡くなったということを、特に若い人に知ってもらいたいと思うし、そのために、こういう集いをこれからも続けていきたい」と話していました。

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