さいたま市西区で9月にあった住宅強盗事件に絡み、被害品のクレジットカードを使って不正に購入された指輪を運んだとして、埼玉県警は18日、住所不定、無職秋山雄哉容疑者(34)を盗品等運搬容疑で逮捕したと発表した。秋山容疑者は黙秘しているという。県警は、秋山容疑者が強盗の被害品などを回収役から受け取る「2次回収役」とみている。

 捜査1課によると、秋山容疑者は他の人物から依頼を受けて9月18日午後4時過ぎ、さいたま市南区文蔵4丁目の公園の公衆トイレで、大学生の近藤俊浄(としきよ)容疑者(21)=詐欺などの疑いで逮捕=から指輪二つ(販売価格2万8380円)を受け取り、それが何らかの被害品であることを知りながら、同区南浦和2丁目の飲食店まで徒歩で運んだ疑いがある。

 この日の未明にはさいたま市西区の住宅で強盗致傷事件があり、指輪は、この事件で奪われたクレジットカードを使って近藤容疑者が不正に購入したものだった。

 両容疑者は指示役からの指示を受け、顔を合わせずに、トイレの個室の扉の隙間などから、指輪の受け渡しをしていたとみられる。この強盗事件では現金約10万8千円も奪われており、県警は被害金も何者かに受け渡されたとみて捜査している。

 さいたま市の事件ではほかに、実行役とみられる20~40代の男4人が強盗致傷容疑などで逮捕されている。(浅田朋範)

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