中央大の学生サークルが衆院選中、茗荷谷キャンパス(東京都文京区)の教室に「問う票所」を設け、学生らの投票の手助けをしている。上京後に住民票を移していない人に、不在者投票の手続きを助言。政党の公約などを比較するサイトを紹介し、候補者選びのポイントを伝える。

来場者に投票で重視する点について質問する「Vote at Chuo!!」の藤田星流代表(左)=東京都文京区で

 「投票に行ったことはありますか」。問う票所を訪れた学生らに、サークルのメンバーが声をかける。開催は新型コロナウイルス禍での中断を挟み4回目。訪れた3年生の男子学生(21)は「投票したかったが、住民票を移していないので諦めていた。周りの関心も高まると思う」と語る。  開催するサークル「Vote at Chuo!!」は2016年の「18歳選挙権」導入を見据え、前年に設立された。代表の2年藤田星流(せいる)さん(21)は「政治に参加すれば社会は変わる。声を上げる一番簡単な方法は選挙。ぜひ投票してほしい」と語る。

◆若者が行かない理由は「今住む街で投票できないから」が最多

 総務省によると、国政選挙での10代の投票率は30~40%台で推移し、全体平均を10ポイント前後下回る。2016年の参院選で18~20歳への調査では、投票に行かなかった理由の2割強が「今住んでいる市区町村で投票できなかった」で、最多だった。  主権者教育に詳しい浦和大の林大介准教授は「若者の投票率が低い要因は、政治を身近に感じないこと。ネット投票など仕組みを変えるより、政治参加の機会や実際の生活を例にした授業が必要。同世代の呼びかけは、政治に興味が向くきっかけになる」と期待した。問う票所は18、21、24日にも開く。(米田怜央、写真も) 

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