経済産業省は16日、青森県むつ市の中間貯蔵施設で受け入れる使用済み核燃料について、同県六ケ所村に建設中の日本原燃の再処理工場を搬出先として想定していると有識者会合で示した。従来は搬出先を明示していなかった。経産省は工場を長期利用するための取り組みを進める。 中間貯蔵施設は使用済み燃料を再処理まで一時保管する。今年9月、国内で初めて東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の使用済み燃料の搬入が始まった。保管期間は最長50年。一方、再処理工場は40年の運転期間が、国の原子力委員会による政策決定などの前提条件となっていた。青森県の宮下宗一郎知事は、施設で保管を終えた燃料の搬出先を明確化するよう要望していた。 政府や電力業界は、施設の立地が決まった2000年代、原発の稼働基数が増え、六ケ所村の再処理工場で処理し切れない使用済み燃料が発生し、第2再処理工場が必要になると想定。むつ市の施設で貯蔵した使用済み燃料は、搬出時に稼働中の再処理工場へ運ぶとだけ説明していた。 日本原燃は26年度の再処理工場完成を目指している。
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