ことし8月、東京都心では短時間に猛烈な雨が降って道路が冠水するなどの事態が相次ぎ、新宿区でも8月21日に、1時間に94ミリの猛烈な雨を観測しました。

こうした中、新宿区にある商業施設などの入る地下街「新宿サブナード」では、大雨による浸水への備えを進めようと16日、利用客の安全な避難につなげるための訓練が行われ、店舗の担当者など、およそ40人が参加しました。

参加者は、仮想現実が体験できるVRゴーグルとセンサー付きの靴を身につけ、体を動かしながら、実際の映像を元に作られたバーチャル空間の地下街を移動します。

この中では、浸水被害が起きた想定で、水の中を移動する体験もでき、水かさが増すと前に進む速度が遅くなり、参加者は、周囲を見渡しながら、慎重に避難していました。

この地下街では、ことし8月の集中豪雨の際に、風にあおられて大量の雨が吹き込み、床一面が水浸しになる被害があり、こうした訓練を元に、避難計画の見直しなどの対策を検討しています。

参加した呉服店の従業員は「水で動きにくくなることを体験できてよかった。集中豪雨も増えているので、きょうの体験をほかのスタッフとも共有したいです」と話していました。

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