京都府警察本部の白井本部長はことし8月、施策の進捗(しんちょく)状況を説明していた部下の職員に対して「殺すぞ」と発言したほか、別の職員に対しても「担当者に殺すぞと伝えておけ」などと発言し、警察庁は、「殺すぞ」という2回の発言がパワーハラスメントにあたると認定しました。
白井本部長は長官名の訓戒処分を受けて、10月14日付けで警察庁の長官官房付に異動することになり、11日、離任を前に記者会見を開きました。
白井本部長は冒頭で「組織の責任者として、率先して良好な勤務環境を創出する立場にありながら私の言動により職員の士気を低下させ、組織の信頼を毀損してしまったことについておわびします」と述べ、改めて謝罪しました。
発言の理由については職員の説明にいらだったなどとされていますが、改めて問われると「理由について付け加えることはありません。いろいろな発言はすべて承知しているわけではありませんが、真摯(しんし)に受け止めています」と答えました。
そして「こういう事由で京都府警を去るので、ハラスメントがなくなり、良好な勤務環境が保持されるような組織であり続けてほしい」と述べました。
白井本部長の後任には警察庁長官官房会計課長の吉越清人氏が着任します。
京都府内の警察署長会議でも謝罪
白井本部長は11日、衆議院選挙の選挙違反の取締りに向けた京都府内の警察署長を集めた会議に出席し、パワハラについて謝罪しました。
白井本部長は会議の冒頭、「組織の責任者として率先して、良好な勤務環境を創出する立場にありながら、職員の士気を下げ、府警の信頼を毀損してしまったことについておわび申し上げます」と謝罪し深く頭を下げました。
そのうえで、「適正で的確な違反の取締りは警察の最も重要な使命の一つだ。不偏不党・厳正公平な立場を堅持しつつ取締りを徹底し、国民の負託に応えてほしい」と訓示しました。
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