厚生労働省は11日、2022年度に病気やけがの治療で全国の医療機関に支払われた医療費の総額(国民医療費)が46兆6967億円だったと発表した。21年度と比べて1兆6608億円(3.7%)増え、過去最大を更新。高齢化の進展や新型コロナウイルスの感染拡大が影響した。速報値に当たる概算医療費は23年度分が発表済みで、47兆3千億円。
22年度分を国民1人当たりで見ると37万3700円で、21年度と比べて1万4900円(4.2%)増えた。総額の国内総生産(GDP)に対する比率は8.24%で0.11ポイント増えた。
65歳以上は1人当たり77万5千円、計28兆1151億円で、総額の60.2%を占めた。
財源の半分は国民や企業が払う保険料で、23兆3506億円。国と自治体を合わせた公費は17兆6837億円、患者の自己負担は5兆4395億円だった。
国民医療費は、保険診療の対象となる病気やけがの治療にかかった費用の推計。保険外診療や健康診断、予防接種などは含まない。
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