4日に千葉県いすみ市で車両が脱線したいすみ鉄道の古竹孝一社長らが7日、大多喜町役場で記者会見し、現場の枕木は腐食がみられるため、11月下旬までに修繕する予定だったことを明らかにした。ただ、枕木の腐食が事故の原因かは断定せず、国の運輸安全委員会の調査結果を待つとした。同鉄道は全区間で運休が続いており、今月下旬の運行再開を目指すという。
古竹社長によると、事故当時、列車は規定の速度を守っており、事故現場のレールも基準を満たしていた。だがレールを支える枕木は「腐食状態を確認しており、修繕をしないといけない状態」だったという。
いすみ鉄道では2013年12月に大多喜町の西畑~上総中野駅間で脱線事故があり、枕木の腐食が原因とされた。その後、コンクリート製の枕木への交換を年300本ほどのペースで進めており、今回の事故現場では11月下旬までの交換が予定されていたが、その前に事故が起きた。
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当面は代行バスで対応
古竹社長は「事故を重く受けている。保線のやり方を全線で見直さないといけない」と話した。また、保線について「技術の承継の必要性をさらにと痛感している。異常気象に対しても対応していかないといけない」と述べた。
復旧については、脱線した車両を動かしてレールと枕木を交換し、安全確認をした後、10月末の全線再開を目指すという。当面、代行バスで対応する。同社は公式ホームページで案内するとしている。(中野渉)
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