控訴断念を求める申し入れ書を提出後、記者会見する袴田巌さんの弁護団。中央は小川秀世弁護士=7日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ

 1966年の静岡県一家4人殺害事件で死刑確定後、静岡地裁の再審公判で無罪が言い渡された袴田巌さん(88)の弁護団は7日、最高検と東京高検に控訴断念を求める申し入れ書を提出した。東京都内で記者会見した小川秀世弁護士は5万件以上のオンライン署名も同時に出したと明らかにし、「控訴は絶対にさせてはならない」と強調した。控訴期限は10日。

 申し入れ書では、控訴審で新たに取り調べる「やむを得ない事由」は存在せず、控訴は権利の乱用に当たると主張。袴田さんの健康状態を踏まえて、人道的見地からも審理を終結させるべきだと訴えた。

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