能登半島地震後、初めての大型連休を迎えた27日、石川県内では多くの観光客や帰省客らが訪れた。政府が進める旅行割引「北陸応援割」の第1弾は3月16日に始まり、1カ月で約23万人泊分(予算約20億円分、執行率5割)の利用があった。第2弾は2次避難者を受け入れる施設を対象に、大型連休後の5月7日から始まる。

 金沢市の人気観光地の一つ、「ひがし茶屋街」は、多くの観光客でにぎわい、ソフトクリームなどを片手に歩く人や写真を撮りながら楽しむ人もいた。

 新潟県三条市から家族4人で来ていた、自営業の森山尚達さん(47)は、2007年の新潟県中越沖地震を経験したといい、「人が来ないと元気にならない。応援したい」と語った。

 友人と訪れていた東京都の50代の女性会社員は、「被災地を応援したいので、輪島塗など買っていきたい」と話す。

 3月に延伸した北陸新幹線に乗って夫婦で来たという広島市の会社員尼谷駿弥さん(26)は、「早く復興したらいいなと思う」と話した。

 茶屋街を案内するボランティアガイドの男性(77)によると、地震直後の1月や2月に案内をした際は、「地震で被害を受けたところにきていいのだろうか」と戸惑いの声があったが、「遠慮せずに金沢に来てください。みんな元気が出ますので」。(小崎瑶太)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。