警視庁
1~8月の東京都内の特殊詐欺被害額は約70億5千万円(前年同期比約18億6千万円増)に上ることが、警視庁のまとめで分かった。このペースが年末まで続けば、過去最悪だった2018年の約88億7千万円を上回り、100億円を超える。 警視庁特殊詐欺対策本部によると、電話で警察官を装って「事件の容疑者となっている」と不安をあおり、現金をだまし取る手口が急増。昨年は3件だったが、今年は228件確認されている。 「あなたの口座がマネーロンダリング(資金洗浄)に使われた疑いがあり、関与を調べる」と告げ、指定した口座に送金させるのが典型例。大半は携帯電話にかかってくるため、被害は若者にも及ぶ。信用させるためLINE(ライン)のビデオ通話で、偽の警察手帳や逮捕状の写真を示すこともある。 詐欺電話の番号は「050」で始まるIP電話が昨年は8割を占めたが、今年は17%。国際電話は昨年の8%から今年は64%に増加した。 1千万円以上の被害は134件(同64件増)。1件当たりの最高額は約3億6千万円だった。
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