防災科学技術研究所は輪島市と珠洲市のいずれも北側を対象に、元日の地震の前後と先月21日の大雨の前後を撮影した人工衛星のデータを解析し、斜面の樹木などの状況の変化からがけ崩れや土石流などで土砂が流出したとみられる場所を推定しました。
その結果、地震によるものがおよそ2200か所だったのに対し、大雨によるものもおよそ1900か所にのぼりました。
合計の面積は地震によるがけ崩れの規模が大きいことから、地震によるものが5.8平方キロメートル、大雨によるものが2.6平方キロメートルとなっています。
地域ごとにみると、輪島市の門前町や町野町、珠洲市の日置地区や大谷地区で特に密集して発生していました。
輪島市美谷町やその周辺では、地震より、大雨による土砂流出の方が密集して起きていて、地震で崩れなかったものの、大雨で新たに崩れた場所もあったとみられます。
防災科学技術研究所水・土砂防災研究部門の秋田寛己特別研究員は、「これだけ広範囲に土砂が流出するのは過去の災害事例を振り返ってもほとんどないような現象だ。山間部では川に土砂が堆積して今後の雨で再び流出する可能性もあるので、二次災害を防ぐ対策などにデータを活用してほしい」と話しています。
解析結果は防災科学技術研究所のホームページにある「防災クロスビュー」で公開されています。
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