石川県は4日、記録的豪雨による断水が輪島市、珠洲市、能登町の計1684戸で続いていると明らかにした。能登半島地震で被害を受けた水道関連施設が再び被災し、一部では解消に数カ月程度かかる見込みで、復興への影響は必至。自衛隊や民間団体による給水や入浴の支援が続いている。

豪雨発生から5日で2週間。自治体は、早期復旧に向けた対応を急ぐ。

豪雨の死者は14人。警察や消防などは300人態勢で捜索を続けた。けが人は重軽傷を合わせて47人に上る。学校や公民館など避難所には492人が身を寄せている。

輪島市は4日、家屋などの浸水状況を確認する被害認定調査を開始した。浸水エリアで約1800棟の状況を調べ、17日ごろからは土砂による被害確認のため別の約200棟を調査する。11月末までの完了を目指す。

能登半島では、元日の地震で地中の水道管が破損する被害が各地で発生。最大11万戸が断水に見舞われたが、5月末には一部地域を除いておおむね復旧し、多くの自治体が本格的な復旧に向けた検討に入っていた。

9月の豪雨では、橋にかかる水道管流失や停電によるポンプ施設の停止などが発生。珠洲市の大谷地区では浄水場に土砂が流入し、復旧の見通しが立っていない。輪島市にも通水できていない地区が残る。

県内外の自治体や自衛隊、国土交通省の給水車が活動しているほか、珠洲市では5日から自衛隊による入浴支援が始まる。自衛隊は8月末に同市での活動を終えたばかりだった。

インフラ復旧が長期化する恐れがあるなどとして、輪島市と珠洲市は市外のホテルや旅館への2次避難を要請。県は七尾市内の施設で受け入れを調整している。〔共同〕

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