刑務所や少年院を出た人の立ち直りを地域で支援する保護司は、高齢化が進み、担い手も年々減少していることが課題となっています。

こうした現状を踏まえて法務省の検討会は、持続可能な制度への見直しに向けた報告書を取りまとめ、牧原法務大臣に手渡しました。

それによりますと、人材不足を解消するため、保護司の人脈に頼って担い手を探すだけでなく、公募制を試験的に導入することや、原則66歳以下としている新任の保護司の年齢制限を、撤廃することなどが盛りこまれています。

また、大津市で保護司の男性が殺害された事件を受けて安全確保のために新たな対策も盛り込まれ、対象者が異性であったり、長期間に及んだりする場合は、複数の保護司で支援したり途中で交代したりするとしています。

さらに、ボランティアで行われている保護司の活動に報酬を支払うべきか検討されましたが、地域社会の自発的な善意の象徴であり報酬制はなじまないとしました。

一方、これまでは保護司の活動にかかった費用が十分に支払われていなかったとして、実費の支給を充実させるとしています。

そして、5年ごとに保護司の待遇を含め制度のあり方や維持するための方策などを検討するとしています。

法務省は、この報告書を踏まえた保護司法の改正案を早ければ来年の通常国会に提出する方針です。

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