ホットドッグ誤嚥で重い障害 保育所運営の市に賠償命令

7年前、千葉県四街道市の保育所に通っていた当時3歳の男の子が、おやつで出されたホットドッグをのどにつまらせて寝たきりになりました。

両親などが市を訴えた裁判で、東京高等裁判所は先月、「ウインナーを細かく切るなどの対策をせず、漫然とちぎって食べさせた」として、市に1億円余りの賠償を命じました。

これを受けて3日、両親の弁護に当たった千原曜弁護士らが都内で会見を開き、両親の声明として「元気だったあの頃の子どもは帰ってこず喜びはありません」と読み上げました。

こども家庭庁によりますと2018年以降、保育所などの園児が食べ物をつまらせた事故で、死亡や意識不明になったケースが少なくとも11件起きているということです。

千原弁護士は「国が食材の選び方や食べさせ方に関するガイドラインを出していて、これを無視したことで事故が起きた。適切な運用をすれば、防ぐことができる」と述べ、再発防止の必要性を訴えました。

四街道市は「判決内容を精査し、今後の対応を検討する」としています。