松村祥史国家公安委員長は27日の閣議後の記者会見で、静岡県で4人が殺害された事件の再審で静岡地裁が袴田巌さん(88)に無罪判決を言い渡したことへの受け止めを問われ、「今後、検察当局において判決内容を精査し対応を検討すると承知しており、コメントは控えさせていただきたい」と述べた。

 26日にあった再審公判の判決で静岡地裁は、犯行着衣とされた「5点の衣類」とズボンの端切れ、検察官による自白調書の三つの証拠について、捜査機関による捏造(ねつぞう)と認定した。松村氏は証拠捏造についての質問にも、同様に答えた。

 事件は1966年に静岡県のみそ製造会社の専務宅が全焼し、専務(当時41)と妻(同39)、次女(同17)、長男(同14)の一家4人が遺体で見つかった。従業員の袴田さんが強盗殺人や放火などの疑いで逮捕され、袴田さんは裁判で無罪を主張したが、死刑が確定。2度目の再審請求審で再審開始が決まった。

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