宮城県大崎市を走行中だった東北新幹線「はやぶさ・こまち6号」の連結が外れて緊急停車したトラブルで、JR東日本は26日、連結作業をやり直す際に操作する運転台のスイッチ裏側で金属片が見つかったと発表した。金属片によって通常とは異なる場所で電気が流れ、連結が解除されたとみられるという。同日、東京都内で記者会見を開き、明らかにした。
JR東によると、金属片はこまち運転台の同スイッチ裏面周辺で多数見つかった。車両製造時にドリルで穴を開けるなどした際の切りくずとみられ、長いもので約2センチあった。
トラブルのあったこまちの編成は2013年7月に納入されたが、裏側の点検はしていなかったという。はやぶさ側では異常は見つからなかった。
同社がスイッチ裏面に金属片を置いて再現実験を行ったところ、連結が解除されることを確認。連結運転を行う新幹線全96編成の調査で、ほかにもこまちなどで使われるE6系10編成で同様の金属片が見つかり、取り除いた。
再発防止のため、スイッチから配線を外すと決定。E6系は27日まで、他の編成は10月末までに対応を終える予定。
トラブルは19日午前8時すぎに発生。古川―仙台間を時速約315キロメートルで走行中に、はやぶさ6号(10両)とこまち6号(7両)の連結が外れ、緊急停車した。この影響で東北新幹線は全線で約5時間運転を見合わせ、約4万5000人に影響した。
東北新幹線の連結が外れたトラブルで、こまちから見つかった金属片(JR東日本提供)
東北新幹線の連結が外れたトラブルの調査結果に関する記者会見で、頭を下げるJR東日本の池田裕彦常務(中央)ら=26日午後、東京都渋谷区
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