警視庁は一戸建て住宅を訪問して悪質リフォーム業者への注意を呼びかけた(26日、東京都)

屋根の無料点検を持ちかけ、不必要な修理工事の代金を請求する悪質なリフォーム業者による被害を防ごうと、警視庁が対策を強化している。2023年に同庁へ寄せられた屋根業者の訪問に関する相談件数は22年から2.5倍に増加し、悪質な手口も目立つ。同庁は4月から防犯ステッカーを配布するなど注意喚起を進めている。

警視庁は悪質リフォーム業者対策で啓発チラシや防犯ステッカーを配布している

「悪質業者は言葉巧みに不要な工事の契約を結ぼうとするのできっぱりと断ってください」。26日、警視庁の警察官が東京都内の一戸建て住宅を訪問し、チラシで悪質リフォーム業者への注意を呼びかけた。希望者には「飛び込み営業お断り」と書かれたステッカーを配布し、防犯のためインターホンに貼るよう促した。

同庁によると、悪質なリフォーム業者は突如訪問し「屋根が崩れかけている。近隣に迷惑が掛かる」など不安をあおり、工事を契約させる。さらに外壁や雨どいの工事も次々に持ちかけ、被害が大きくなるケースが目立つという。

国民生活センターによると、屋根工事の「点検商法」に関する23年度の相談件数は4017件(暫定値)で6年間で4倍以上に増えた。同センターの担当者は「防災意識が高まり、不安をあおられやすくなっている」と話す。

警視庁の二宮健生活安全総務課長は「突然の訪問を受けた場合、その場で点検させない、契約しない、という2点を心がけてほしい」と呼び掛けている。

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