記録的な大雨となった石川県・能登半島北部では23日、消防や県警、自衛隊が朝から約400人態勢で河川の氾濫による安否不明者の捜索を続けた。
警察や消防などによると、大雨による県内の死者は輪島市5人、珠洲市1人の計6人。22日には輪島市を流れる塚田川で高齢の男性が遺体で発見されたほか、同市町野町では高齢の女性2人の遺体が見つかった。安否不明者がいた同市の国道249号の「中屋トンネル」付近では、2人が心肺停止状態で見つかり、その後死亡を確認。県警などは遺体の身元確認を進めている。
県によると、珠洲市と能登町で計2人が行方不明になっているほか、塚田川で起こった氾濫で、女子中学生(14)を含む複数の住民と連絡が取れなくなっている。
県の22日時点のまとめでは、能登半島北部に大雨特別警報が出された21日以降、同半島で氾濫した河川は23に上り、元日の地震後に建設された仮設住宅計9団地が床上浸水の被害を受けた。
輪島、珠洲両市の広範囲で断水が起き、道路寸断による集落孤立も相次いだ。避難者も22日午後4時時点で、5市町の計1088人に上った。
安否不明者の捜索活動を行う消防隊員ら(奥)=23日午前、石川県輪島市
安否不明者の捜索活動のため、塚田川(左)の氾濫により流された住宅周辺に入る警察官=23日午前、石川県輪島市
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