弥生、古墳時代の研究で知られた国立歴史民俗博物館教授で、考古学者の松木武彦(まつぎ・たけひこ)さんが21日、がんのため死去した。62歳。愛媛県出身。葬儀・告別式は23日に親族で行う。喪主は妻で、岡山大教授の松本直子(まつもと・なおこ)さん。  1990年、大阪大大学院を経て、岡山大助手に。2010年に岡山大教授。14年から国立歴史民俗博物館教授を務めた。  大阪大ではアーチェリー部に所属していたことがきっかけで、古代の弓を研究。その後も武器から古代の戦争、軍事関連など研究の領域を大きく広げた。出土遺物などを通じて過去の人間の心に焦点を当てる認知考古学の研究でも知られた。  近年は、講演会やテレビ出演などで考古学を分かりやすく解説。08年には著書「列島創世記」でサントリー学芸賞を受賞した。著書に「未盗掘古墳と天皇陵古墳」「人はなぜ戦うのか」「日本列島の戦争と初期国家形成」など多数。  ◇   松木さんは2011年1月から17年9月まで、本紙で「歴史への冒険 考古学のいま」を連載した。


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