競輪の男性選手から性被害を受けたとする女性選手から相談を受けた日本競輪選手会が、証拠不足を理由に処分しなかった問題で、男性側が体調不良で長期間欠場するようになった女性側に対し「(行為が)原因でレースに出られなくなったという事実はない」と主張していることが22日、関係者の取材で分かった。  女性は関西地方の選手会支部に所属していた21年10月、同支部の男性から無理やりキスをされ、性的関係を強要されたと訴えている。直後から精神的不調を抱え欠場しがちになり、22年4月にパニック障害と診断されると、長期にわたり欠場が続いた。  女性側は同年10月、慰謝料や補償を求め男性側に内容証明郵便を送付。男性側は行為は認めたが「意に反した事実はない」と主張。女性が行為後も出場していた時期があることなどから、賠償などには「一切応じる意向はない」と拒否した。  選手会は23年1月に女性の相談を受けたが「(男性に)うそを並べられても調べる手段もない。裁判で白黒つけてからの話」と処分しなかった。


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