東京都は20日、都内在住の0~18歳に月5000円を給付する子育て支援策「018サポート」で1億円を超える二重支給があった問題で、新たに別の誤った申請方法により約2000人分の二重支給があったと明らかにした。金額は調査中としているが、1億円前後とみられる。都は受給者に電話で連絡をしており、返還を求める。

東京都の018サポートのチラシ

 新たに分かった二重支給は昨年9月~今年3月の申請分。1人の子について父母それぞれが申請したケースや、正しく申請されているか不安になり再度申請したケースで、いずれも別人と判定されていた。都は、住民基本台帳との照合作業を支給後に行ったため、重複に気づけなかったとしている。

◆都「迅速支給」優先「想定していた」と釈明

 018サポートは昨年1月に小池百合子知事が打ち出した肝いり施策。今年1月に支給を始めた。担当者は「年度内に迅速に支給をするために照合作業を支給後にした。想定していたこと」と説明し、制度設計のミスとは認めなかった。本年度分の受け付けは事前に住基情報と照合しているという。

◆計1億2000万円に続き、またも二重支給が判明

 今月2日に発覚した二重支給は1694人分計1億2141万円に上り、昨年度に申請した人が本年度に再申請をしたため、システム上で別人と判定された。この日、その後の調査でこれと同じケースで新たに134人分計415万円の二重支給が見つかったことも明らかになった。(原田遼) 

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