◆相談や啓発、行政・警察との連携も模索
NPOは8月に設立された「いしだたみ・認知症行方不明者家族等の支え合いの会」。江東さんの父親でレストラン経営の坂本秀夫さん=失踪当時(73)=は昨年4月、夕方の散歩に出たまま行方不明となった。軽度の認知症があった。警察の捜査は打ち切られたが、その後自分たちがどう動いたらいいのか、思いを打ち明ける相談場所もなく苦しい思いが続いているという。江東さんは、当事者同士が集まって思いを共有する重要性を痛感し、団体の立ち上げを決めた。団体では行方不明者に関する相談事業などを行う。「残された家族が抱える問題を共有したい」などと話す江東愛子さん(左)=20日、厚生労働省で
具体的には、行方不明者家族のネットワークをつくって体験や困り事を共有し、課題などを提起。当事者の視点で捜索に関するアドバイスや、行政や警察など関係機関との連携を模索する。認知症に関する普及・啓発事業も行う。 警察庁によると、昨年の認知症の行方不明者は1万9039人で過去最多。(五十住和樹) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。