今年上半期(1~6月)に全国の警察に報告があった身代金要求型コンピューターウイルス「ランサムウエア」の被害は、33都道府県の114件だったことが19日、警察庁のまとめで分かった。前年同期比で11件増。半期ごとに見ると、2022年以降、94~116件で推移しており、警察庁の担当者は「被害傾向が高止まりしている」と警戒を呼びかけている。
ランサムウエアを巡っては、今年6月に出版大手KADOKAWAが被害を受けた。企業や団体のデータを暗号化し、解除と引き換えに金銭を要求するのが手口。これとは別に、データを窃取し、情報を公開すると脅して身代金を求める「ノーウエアランサム」と呼ばれる手口も14件あった。
被害者側の内訳は、中小企業が73件で、大企業30件、団体等が11件だった。中小企業が狙われやすい傾向がうかがえる。業種別では製造業34件、卸売・小売業24件、サービス業19件だった。
ウイルスの感染経路について被害者側に尋ねたアンケートでは、有効回答47件のうち、仮想専用線機器が22件だった。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。