小林製薬のサプリメント「紅麹コレステヘルプ」

 小林製薬(大阪市)の紅こうじサプリメントを巡る健康被害の問題で、厚生労働省は18日、製品原料から検出された未想定の3物質のうち解析作業が残っていた2物質は腎毒性がないことが判明したと明らかにした。腎障害の原因物質は青カビ由来のプベルル酸と確認した。

 厚労省はプベルル酸について、サプリ原料の製造工場で紅こうじを培養する際に青カビが混入し、産生されたとしている。青カビは、小林製薬の大阪工場(昨年12月閉鎖)の種菌培養室、子会社の和歌山工場の乾燥室や培養タンク内面などから採取されていた。

 日本腎臓学会の分析では、サプリ摂取後に腎障害が出た患者の多くに、尿細管が傷つき必要成分が再吸収できなくなる「ファンコニー症候群」が見られた。厚労省と国立医薬品食品衛生研究所は5月末、3物質の検証状況を公表し、ラットへの投与試験でプベルル酸は腎臓の尿細管壊死を引き起こすことを確認したと発表。残る2物質の腎毒性解析を続けていた。

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