直径6・5メートルの大鍋でつくった芋煮をふるまう「日本一の芋煮会フェスティバル」が15日、山形市の馬見ケ崎河川敷であった。あいにくの空模様だったが、山形県内外から訪れた大勢の人たちが秋の風物詩に舌鼓を打った。

 1989年に始まり、36回目。里芋3・2トン、牛肉1・2トン、長ネギ3500本、こんにゃく4千枚などの地元産食材を使って、しょうゆ味の芋煮約3万食分を調理。おたま代わりの重機ですくいあげ、小さな鍋に移してから来場者に提供した。

 朝から雨に見舞われたが、秋の味覚を求める人の列が絶えなかった。

 山形市の佐藤千代志さん(75)は雨宿りしながら、「雨の中の芋煮も悪くないですね」。北海道から仙台市に単身赴任中という会社員高橋徹さん(52)はバスツアーで訪れた。「ニュース映像を見て一度は来てみたいと思っていた。想像していた通りおいしい。知らない文化を知るのは楽しいですね」と笑顔だった。

 フェスティバル実行委員長の村岡達啓(たつひろ)さん(44)は「雨でも多くの方々にご来場いただき、うれしい。それだけ愛されるイベントに育ったのだと再認識しました」と話した。(兼田徳幸)

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