検察長官会同で訓示を述べる畝本直美検事総長(13日、東京・霞が関)

全国の高検・地検のトップが集まる検察長官会同が13日、法務省で開かれた。畝本直美検事総長は「適正な捜査・公判活動は熱意をもって真相解明に取り組むことと同様に重要だ。両立させることで初めて国民の負託に応えられる」と訓示し、大阪地検の証拠改ざん事件を受けて定めた「検察の理念」に立ち返るよう求めた。

検察の独自捜査事件では容疑を否認する被疑者に検事が「ガキ」「お子ちゃま」と暴言を浴びせるなど不適切な取り調べが相次ぎ発覚している。

また畝本総長はデジタル技術の進展によって犯罪の匿名化、広域化、組織化、国際化が進んでいるとして「より質の高い検察権行使のための組織的対応を強化していきたい」とも述べた。

小泉龍司法相も「国会などで検察活動が適正に行われていないのではないかと厳しい声がある」として「検察への国民の信頼を損なうことを危惧している。外部からの批判にも自ら十分耳を傾ける姿勢を持ってもらいたい」とした。

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