自民党総裁選や立憲民主党代表選を受け、北朝鮮の拉致被害者家族会が11日、国会内で記者会見した。1977年に拉致された横田めぐみさん(失踪当時13)の弟で、家族会代表の拓也さん(56)は「人権や命の関わる拉致問題に触れる方が少ないことに大きな不安を感じる。真剣に向き合い、具体的解決に導いてほしい」と訴えた。
母の早紀江さん(88)は解決に向けた動きが停滞する現状を「なぜ命からがらで助けを求めている人たちを放っておいても平気でいられるのか。47年どんなに頑張っても動かない」と嘆いた上で、候補者に対し「(言及を)避けているような形では解決は難しい。日本を守らなければという思いで頑張ってもらいたい」と話した。
会見には拓也さんの双子の弟で事務局次長の哲也さん(56)や拉致された田口八重子さん(同22)の長男で事務局長の飯塚耕一郎さん(47)らも出席した。
飯塚さんは「交渉を進められる土壌が出来上がってきたと思っていた。岸田政権で解決しなかったことはこれまでにないくらい落胆している」と説明。「本当に時間はない。新政権には一刻も早く被害者を救ってほしい」と訴えた。〔共同〕
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