7月1日から山梨県側で始まった富士山の夏山シーズンは10日が最終日となり、5合目では、午前中、霧に包まれましたが、最後の夏山登山を楽しもうと訪れた人やご来光を見て下山してきた人の姿がみられました。

ご来光を見て下山してきたという京都から訪れた大学4年の女性は「きれいな景色を見ることができたので、来年就職しますが、嫌なことがあったときに頑張ることができる気がします」と話していました。

富士山の山梨県側ではことし初めて5合目にゲートが設置され、1人2000円の通行料を徴収したうえで混雑防止のため1日当たりの登山者を4000人までとし、いわゆる「弾丸登山」対策として午後4時から翌日の午前3時まではゲートを閉鎖する登山規制を導入しました。

県によりますとことしの夏山シーズンに5合目のゲートの通過が許可された人はあわせて14万1400人で、1日当たりで最も多かったのは今月7日の3382人と、シーズン中、1日の上限4000人に達した日はなかったということです。

5合目では午後4時になると県の担当者の宣言でゲートが閉じられ、富士山のことしの夏山シーズンが終わりました。

富士山の5合目のゲートが午後4時に閉じられたあと、山梨県富士山保全・観光エコシステム推進グループの岩間勝宏推進監は記者団の取材に対し「登山者が規制の基準を超える日はなく、前の年より2割程度登山者が減るなど、登山者数はコントロールできたと考えている。弾丸登山者も大幅に減ったことは成果だ」と強調しました。

一方、課題としてゲートが閉じられる午後4時ぎりぎりに登山を開始する人や、軽装の登山者の問題をあげ「今後、有効な対策を検討したい」と述べました。

また、来年の夏山シーズンに向けて「静岡県と緊密に連携して統一的な規制ができないか検討していきたい」と話していました。

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