自民党の松下新平参院議員(宮崎選挙区)が、「外交秘書」とした中国人女性と親密な関係にあると報じた週刊文春の記事で名誉を毀損されたとして、発行元の文芸春秋に3300万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求めた訴訟の判決で、東京地裁は6日、275万円の支払いを命じた。

判決によると、週刊文春は2021年12月、「自民『大臣候補』が溺れる中国人秘書とカネ」との記事を掲載。女性の名刺には「松下新平事務所 外交顧問兼外交秘書」と記され、2人が男女関係にあるなどと報じた。

杜下弘記裁判長は記事のうち2人が男女関係にあるとの事実は認められず、裏付け取材が不十分で「真実と信じる相当の理由があったとは認められない」と指摘。松下氏の社会的評価を根拠なく低下させたと認めた。一方で賠償により精神的被害は一定程度回復されるとして、謝罪広告掲載の請求は退けた。

週刊文春編集部は「判決を精査の上、控訴する」とのコメントを出した。〔共同〕

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