独協医大埼玉医療センター(埼玉県越谷市)は、トランスジェンダーの人々の生殖医療に特化した「ジェンダー外来」を開設、当事者の支援に取り組んでいる。性別適合の過程で生殖機能が衰える懸念があり、当事者の相談に応じるほか、男性の体で生まれたが自身は女性と認識するトランス女性の精子の凍結保存も行う。こうした取り組みは全国初という。
性別適合のためにトランス女性がホルモン療法を受けると、精子の数が減ったり質が悪くなったりする。手術で精巣や卵巣を摘出すれば、生殖能力を失う。事前に精子や卵子を保存すれば子どもを持つ選択肢を残すことにつながるが、トランス当事者の生殖医療を支える医療機関は少ない。
トランスジェンダーを巡っては、最高裁が6月、性別適合手術前に保存した凍結精子を使って女性パートナーとの間に子をもうけたトランス女性を「父」と認める初判断を示した。
診察には電話予約が必要で、当面は月1回、土曜午前に受け付ける。問い合わせは埼玉医療センター代表、電話048(965)1111。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。