大阪市立小学校に通う女児(10)がいじめで不登校になったのは、学校側の不適切な対応が原因だとして、両親と女児が25日、市に計約300万円の賠償を求める訴えを大阪地裁に起こした。

 訴状によると、女児が1年生だった2020年、同じマンションの同級生の男児からランドセルを持たされるなどのいじめを受けて不登校になり、転校を強いられた。市教委の第三者委員会が23年4月に「いじめ」と認める報告書を作成後も、学校側は男児を指導しなかったという。

 提訴後に記者会見した女児の父親(42)は「学校や市教委がきちんと加害児童を指導してくれていれば、提訴しなかった。いじめの重大性をもっと理解してほしい」と呼びかけた。女児は今も心療内科に通い、転校先でも教室に入れずに別室で学ぶこともあるという。

 横山英幸市長は各社の取材に対し、「訴状が届いておらず状況は答えられないが、いじめが絶対に発生しないまちづくりや教育にこれからも力を入れていく」と話した。(山本逸生)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。