沖縄県で6月、成人女性に性的暴行を加え負傷させたとして、県警は5日、20代の米海兵隊の男を不同意性交致傷の疑いで書類送検した。県警は同日、県に事件を伝達した。沖縄では、この事件とは別の米兵による2つの性的暴行事件が6月に相次ぎ発覚。県は近く米側へ抗議する。
6月に判明した2事件に関し、県警や政府が県に伝えていなかったことから、7月に情報共有体制が見直された。見直し後、今回が初の情報共有のケースとなった。
県基地対策課は取材に「再び事件が発覚し遺憾だ。米軍に再発防止を求める」としている。
捜査関係者によると、被害者は県内に住む20代女性で、事件は6月下旬に本島北部で発生した。SNSでのやりとりや、現場施設周辺の防犯カメラ映像を調べ立件に至った。
県警によると、事件から間もない時期に女性が受診した医療機関を通じて通報があった。男の身柄は米側の管理下にあり、任意で事情聴取した。
6月発覚の2事件では、県警は被害者のプライバシー保護を理由に報道発表や県への連絡をせず、外務省も県に伝えていなかった。
県の反発を受け、政府は7月、捜査当局が米軍人を容疑者と認定した性犯罪事件について、例外なく県に伝えるよう運用を見直した。伝達のタイミングは「事件処理が終了した後」としている。今回書類送検された事件は、2事件の発覚以前に発生していた。〔共同〕
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